りんごMAGAZINE

【わたしたちのりんご音楽祭】どれだけハジけても愛があればあたたかく受け止められるんだ!

野外フェスへの憧れが叶えられるかもと思った

 私はフェスにほぼ行ったことがなくて。最後にライブに行ったのも、5年前とかかなぁ。それもすごく有名なアーティストのライブだったから、ステージの上にいる演者は米粒くらいでした。勝手に、あれくらいの規模じゃないと、ライブはできないんだ……って印象を持っていたんです。

 りんご音楽祭のことは知らなくて、長野県にも行ったことがありませんでした。でも、友達に、「りんご音楽祭っていうのがあるんだけど、行かない?」って誘われたから、「行く!」って答えたんです。誘われたら、基本的には行くことにしてて。ロック好きだし、「だだっぴろい公園で、いろんな人たちが音楽を聴きながら楽しく過ごしてるんだよ」って聞いて、「何それ!」って。誘ってくれた子も、りんご音楽祭行ったことない子だったんだけど、去年の公式レポートを読んで行ってみたくなったんだって。私も去年の様子を調べてみたんだけど、まず「会場が公園なんだ!」ってびっくりしました。これまで、フェスっていったらとにかく会場が広くて、その中にたくさん人がいてぎゅうぎゅうのイメージだったんです。憧れはあったけど、ちょっとなぁ……と思って、なんとなく行けてなくて。でも、りんごの写真を見てたら、アーティストとの距離も近いし、公園の芝生でのんびりしてる人もいるし、野外フェスへの憧れが、ここなら叶うんじゃないかって。一人で行くのは不安だったけど、誘ってくれた子もいたし。ドジっても助け合えるかなって。

 前日から半休を取って、3時過ぎくらいに岐阜を出発して、松本に前泊しました。当日は、松本の喫茶店でモーニングをしてから、朝には会場に。私と友達が住んでいる、多治見で活動してるアーティストの岡林風穂さんのステージが10時くらいにあったから、その時間に合わせて予定を組みました。

「世の中にはこんな人たちがいたんだ!」

 私、これまではアーティストが客席を煽って盛り上げるタイプのライブしか観たことなくて。でも、実はいろんなタイプがいるんだってわかったのが面白かったです。最初に観た岡林風穂さんは、煽るとか盛り上げるんじゃなくて、「私の歌を聴いてください」って感じの空気で、それが素敵で。他にも、自分の世界観に浸る人、「俺の演奏を聴いてくれー!!」って感じの人もいて。「世の中にはこんな人たちがいたんだ!」って思いました。ハムを投げながら公園の中を走り回る掟ポルシェさんとか、衝撃でしたね。人間って、こんなにハジけても、愛があればあたたかく受け止められるんだ!と思いました。すごくめちゃくちゃなのに、一致団結感があって、会場の空気があたたかかった。

 中でも、浪漫革命のライブが一番良かったですね……。それまで知らなかったんだけど、会場で「去年、浪漫革命のステージを見て号泣した」って人と知り合って。その言葉に惹かれて、その人と一緒に観に行くことにしたんです。ステージに着いたら、もう演奏は始まっていたんだけど、歌い方なのか、伝え方なのか、とにかく「みんなで一緒に盛り上がろうね!」って勢いと空気感があって。私もすっかり好きになっちゃいました。

フェスは、普段生きていたら出会えないアーティストとふわっと出会える

 フェスの何がいいかって、普段生きていたらあんまり聴くことのないアーティストと出会えることですよね。歩いているだけで、「あ、なんかいい曲」って。ふわーっと聴きに行ける。いっぱいアーティストが出ていて、同時にそれぞれのステージが始まるじゃないですか。どうしても、音楽の合う合わないってあると思うから、ちょっと聴いてみて「なんか違うかも」と思ったら別のステージに移動できる。そしたらそこですごく自分に合うアーティストと出会える。

 正直、りんごに行った直後は情報が多過ぎて頭がパンクしてたんですよ。日が落ちる頃に会場を出て、多治見に帰ってきたのは24時を過ぎてたんだけど、普段しない遊び方をしたからドーパミンがドバドバ出て、「遊んだ遊んだ!楽しかった!」って感じで。全部楽しかったけど、消化しきれていませんでした。しばらくしてから、一緒に行った友達と「りんご楽しかったよね」って話をすることで、当日の思い出が自分の中で整理されてきました。改めて岡林風穂さんのCDを聴いたら、「やっぱりこの声好きだなぁ」って、当日のことも思い出しつつ、また音楽に浸れて。

 今度、りんごで浪漫革命のことを教えてくれた人と一緒に浪漫革命のライブに行くんです!一緒に行かないかって誘ってくれたから、「行きたい!」って答えて。名古屋のライブハウス、初めて行くんですよ。ワンマンってどんな感じなんだろう。楽しみだなぁ。

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