【わたしたちのりんご音楽祭】「私は私」でありつつ、みんなで同じ音楽を聴いている
#わたしたちのりんご音楽祭 では、参加者それぞれの視点から「りんご音楽祭」の思い出について語ってもらいます
初めてのフェス、20歳の誕生日
大学進学で北海道から長野に来て、先輩たちの話を聞いてりんご音楽祭のことを知りました。「行ってみたいなぁ」と思って調べてみたら、フェス当日がちょうど自分の20歳の誕生日だったんです。フェスは行ったことがなかったけど、ムービーや過去の写真を見ていたら、「このフェスなら行きやすそうだぞ」と思って。当時付き合っていた彼女と「一緒に行ってみたいね」と計画を立てていました。
でも、ちょうど一か月前に別れてしまって。1人で行く気にもなれなくて、「もういいや」ってバイトのシフトを入れてしまったんです。でも、直前になってそれを聞いた先輩が「20歳の誕生日なの!?絶対に行った方がいい!」ってチケットをプレゼントしてくれたんです。早起きして、先輩たちと車に乗り合って朝に出発して。行くまでの道中がすでにめっちゃ楽しかったですね。
じんわり響くあたたかさがあったMOROHAのライブ
会場に着いて、しょっぱなに観たMOROHAのステージが印象に残っています。僕は、テンションや感情の起伏が穏やかなタイプで。今までフェスやライブは1回も行ったことがなかったし、正直りんごに行くまでは「フェスのノリについていけるのかな」って心配だったんです。MOROHAの曲は普段から聴いていましたが、音源だとすごく熱く聴こえるので、ライブはどうなるんだろうと内心不安でした。
MOROHAのライブはもちろん熱かったけど、それ以上に自分の中にじんわり響くようなあったかさがあって。かなり印象が変わりました。お客さんたちも、誰もスマホを掲げずに、じっとステージを見つめていて。みんなで一緒に聴いている感じも好きでした。
レッドブルステージで踊っている人たちを見るにも好きでした。気になるアーティストがいない時間帯は、よくあそこで踊っている人を見ていました。「なんかいいなぁ」って。
りんご音楽祭は、楽しみ方や距離感に奥行きがあって居心地がいい
今まで、自分はフェスに行く人たちのちょっと外側にいる感じがしたんです。「音楽とかカルチャーに詳しくないといけないのかな」って。でも、りんご音楽祭はぜんぜんそんなことがなくて。楽しみ方や距離感に奥行きがあって居心地がよかったです。
ノリノリで踊ってる人たちがいて、ベビーカーを押している家族もいるし、走り回っている子供もいる。ご飯を食べている人もいれば、レジャーシートを敷いて寝てる人もいるし。だけど、みんなが同じ音楽を聞いている。「私は私」でありつつ、みんなで楽しんでいる感じがあって。
たまたま会場で会った先輩達が、「誕生日おめでとう!」ってどんどんビールをおごってくれて、祝われながら初めてのフェスを楽しめました。自分だけ夕方の電車で先に帰って、バイトもちゃんと行きましたよ!すごく充実した誕生日だったなって思います。

















